ももたろう往診クリニックでは、岡山大学医学部から実習生を受け入れています。
実習を終えた学生さんの感想をご紹介します。
岡山大学医学部4回生 【実習期間】2014年1月 1週間
私はこの度、岡山大学の地域医療実習として、1週間お世話になりました。実習先として他にも様々な病院が選択肢としてある中、当クリニックを選んだのは、大学の病棟実習では見られない種類の医療を見ておきたいと考えたからです。実習先が当クリニックに決まってからは、在宅医療がどのようなものかということと、そこでの患者さんの様子、医師はそれにどのように関わっていくべきか、などといったことをしっかり見てくる心積もりでした。そして実際、実習に参加し、訪問診療に同伴させて頂く中で、上に挙げた事項を学ぶことが出来ました。
しかし、私がこの実習を通して最も印象に残ったのは、私達が訪問すると全ての患者さんとその家族が温かく迎えてくれ、感謝してくれている様子だったということです。在宅医療は病院に自力で通いにくい重篤な患者さん、或いは最後は自宅で過ごしたいと言う終末期の患者さんたちばかりです。そんな人たちの所へ赴くのですから、そのご家庭では笑顔は見られず、悲壮感を感じることもあるだろうという予想でこの実習に臨んでいました。しかし、それに反し、実際はどのご家庭でも穏やかな雰囲気でした。退院し、長年過ごした家で残された時間を過すことが、いかに患者さんの心を安らかにするかを目の当たりにしたようでした。
少子高齢化が進行する中、在宅医療を必要とする高齢者の方々は今後増え続けることでしょう。訪問診療をに携わる医師はまだまだ少なく、それを意識した教育もまともに為されていない状況ですが、これから訪問診療は段々と重要になってくると思います。私はまだ、将来何を専門とする医師になるかすら決めていませんが、将来医師として働き始めてからも在宅医療というものの重要性を頭に留め、それにどのように関わっていくべきかを考え続けられるような医師でいたいと思います。ありがとうございました。