ももたろう往診クリニックでは、岡山大学医学部から実習生を受け入れています。
実習を終えた学生さんの感想をご紹介します。

岡山大学医学部６回生　【実習期間】２０１５年５月　１週間

大学病院の実習を一通り終えた後での実習でしたが、今までの実習では出会ったことのない医療との出会いがありました。
　実習でも試験でも、どうやったらこの病気を診断できるか、病状を評価し治療できるか、といったところにフォーカスがあてられているため、今まで患者さんよりも検査データや治療など“病気”にばかり目がいっていたことに気付かされました。ましてや患者さんのご家族のこと、退院した後のことまで気を配れていなかったと反省しました。
　在宅には、疾患をかかえながら生活する患者さん、その方を取り巻く家族の方の日常生活がありました。そこに必要とされているのは最先端の治療ではなく、患者さんも家族もが納得する医療を提供することでした。患者さんやご家族のお話をよく聞くこと、聴診器をあて、打診触診をして患者さんに触れること、いくつかの選択肢をあげながら最良の医療をご家族も含めみんなで選んでいくこと、どれも当たり前のことですが、当たり前だからこそなおざりになりがちなことの大切さを改めて認識させられました。まさに“患者さんを診る”とはこのことなんだと実感しました。
　これから卒業後はしばらく大きな病院で働くことが続くかとは思いますが、ここでの実習で学んだことを忘れず、病気だけでなく患者さんを診れる医師になれるよう頑張りたいと思います。卒業前にこのような在宅医療実習の機会を提供してくださり、お忙しい中熱心に指導してくださったももたろう往診クリニックの先生方、看護師・スタッフの皆様、実習を快く了承してくださった患者様・ご家族の皆様に感謝致します。