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2025年10月1日

川島孝一郎先生と私(ももたろう往診クリニック開院15周年記念特別講演会)

2009年12月のある日、翌年4月の「ももたろう往診クリニック」開院をめざしていた私 小森は、全国の在宅専門クリニックを見学する中で、仙台市の「仙台往診クリニック」を訪ねました。在宅医療がまだ広く知られていなかった時代から第一線で取り組まれていた川島孝一郎先生の訪問診療に2日間同行し、多くの学びを得ることができました。
川島先生は神経内科専門医としてALSなど神経難病の患者さんを多く診療され、当時すでに約40名の人工呼吸器装着患者さんを在宅で支えておられました。また、厚労省関連の研究にも多数携わり、在宅医療制度の普及・発展に大きく貢献してこられた、まさに在宅医療のレジェンドです。
「在宅ケアとは生活を支えることである」「家族に“頑張れ”と言ってはいけない。家族は頑張らなくてよい」「介護環境の構築が大切」――これらの言葉から、当時すでに年間100名以上の在宅看取り、末期がん患者の看取り率90%という実績を可能にしていた鍵は介護の重要性にあると知りました。
さらに、「死ぬときどうしたいかではなく、それまでどう過ごしたいかという“生き方”を在宅医がしっかり説明すべきだ」と、ACPという言葉すら知られていなかった時代に、その概念と重要性を先取りして教えてくださいました。
このたび、ももたろう往診クリニック開院15周年の節目に、川島先生を遠く仙台から岡山へお迎えできることとなりました。講演では、東日本大震災の経験から大規模災害が在宅医療に及ぼした影響、私たちがどのように備え、”その時”どう対応すべきかについてお話しいただけるほか、在宅医療に携わる中での多彩なテーマについても触れていただけることと思います。
在宅医療・介護に携わるすべての方にとって、きわめて貴重な機会になるはずです。ぜひ多くの皆さまに届きますように。

ももたろう往診クリニック
院長 小森 栄作