ももたろう往診クリニックでは、現役医師や看護師の他、多職種の見学者を受け入れています。
見学後にいただいた感想をご紹介します。
医師(緩和ケア) 【見学期間】2013年5月 1日間
今日は大変お世話になりました。見ず知らずの私のために、色々とお気遣い、御教示いただきまして、小森先生、奥様、事務長さんをはじめ、スタッフの方々、本当にありがとうございました。
貴院での研修が、私にとっての在宅医療の初めての実体験となりました。中でも、初めて伺った訪問先のSさんが特に印象的でした。いわゆる癌の末期状態の患者さんで、急性期病院での濃密な治療ののちに自宅での療養を希望され、御主人が患者である奥様を介護されている状況でした。風通し良くしつらえられた寝室でほぼ横になっている患者さんの足元には、いつも御主人が座っているであろう座椅子とテレビが置かれ、傍らには給水パッドや高カロリー用キットも備え付けられていました。まさに御夫婦が仲良く生活をされながら、介護や訪問診療が生活の一部になってそれを支えている風景でした。
僕の中に流れたBGMは小田和正の「たしかなこと」でした。
~時を越えて君を愛せるか 本当に君を守れるか 空を見て考えてた 君のために今何ができるか 忘れないでどんな時も きっとそばにいるから そのために僕らはこの場所で 同じ風に吹かれて同じ時を生きてるんだ~
小森先生が、やさしく、そして力強く患者さんと御主人を支える姿がとても印象的でした。
最近になって在宅医療に興味を持ち始め今日の研修を申し込みましたが、患者ひとりひとりの物語のフィナーレを支える、映画のワンシーンのような医療にますます魅力を感じました。生涯初めての研修先がももたろう往診クリニック様で本当によかったと感謝いたしております。ありがとうございました。