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2011年1月28日

カイミョー

今日は訪問先で患者さんから1通の封筒を見せられました。
達筆の筆で宛先(患者さんの住所氏名)が書いてあって、聞けば
自分の戒名をお寺さんに頼んで付けてもらった、その戒名が今日、郵送されてきた、その封筒でした。 戒名というのは生きているうちにつけておくものだとお寺の和尚さんに言われたそうです。金額によって戒名にもランクがあることは聞いたことがありましたが、「最近は昔ほど高いことも言わない・・・」のだとか。
自分の墓も用意していると言われたのを聞いて、自営の店を何軒も経営されてきた周到な段取り力はさすがだと感心しました。「でもね、・・・なかなか吹っ切れないというか、割り切れないんですよ。病院の先生から効く治療がもうないと言われても、往生際が悪いというか、まだほかに効く治療があるんじゃないかと思ったりして・・・このまま坐して死を待つのは辛いんです・・・息子や娘もまだ結婚しとらんし・・・・」・・・当然ですよ。同じような病気の皆さんがそうです・・・とお話ししました。今は痛みも苦しさもなく過ごされていますが、「どこへも行かずじっと家の中で過ごしているせいか、気分がだいぶ落ち込んでいますね」とナースMEGUMIも観察していました。「こうやって先に先にと準備していると却ってお迎えが来るのが逃げて遅くなると言いますしね。」と傍に座っていた奥さんが元気づけます。自分の戒名を用意し、墓を用意する・・・なかなかできない事だと思います。

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COMMENT: 雲南ナース  戒名大切ですね。お悔やみ訪問に伺った時、戒名のこと必ず聞きます。いろんな思いや意味合いがあるらしいので。こっちの方の人もよく生前に考えていらっしゃいます。以前は私も気にしたことはなかったんですが、どういう人物だったかとか、どういう生き方だったかとか…漢字一つ一つに意味があると患者さんから聞き、たったあれだけの中にその人の人生みたいなものがつまっているって感じました。それからは必ず聞いてみることにしています。岡山のほうもそうなのかはわかりませんが…最後の時を待つって本当にどんな感じなんですかね…