噂には聞きながらも なかなか機会がなかったのですが
やっと、やっと、食べてきました! ラーメン太郎の 名(迷?)物 レモンラーメン。
日頃のビタミンC不足を補うべく
ちょっと苦みがでてきたのも ものともせず
たくさんのレモン、皮ごと 全部食べちゃいました。
クリニックから車で数分のところにお店はあります。
挑戦してみたいのでどこへ行けば食べられるのか知りたいという方は
当院まで電話でも結構です、ひと声おかけください。(笑)
そうそう、レモンといえば・・・・・
レモン哀歌
高村光太郎
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
私の手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関ははそれなり止まつた
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう
「智恵子抄」より
中学生の頃、国語の先生がこの詩を
「最も美しい日本語で書かれた詩のひとつです」・・・と解説されて
美しい日本語ってどんなのだろう?と思った記憶があります。
並んだ単語が美しいのではなく、そこに描かれた光景、作者の気持ちのことを言われてたんですね。
自宅で家族の最期を看取ったことのあるかたは
皆さんそれぞれ 違ったエピソードを経験されていると思いますが、大切な家族の最期の時を看取る、という点で
何か共感できるものがこの詩に感じられるのではないでしょうか。
今のように点滴も延命治療もなかったであろう 昭和13年の時代に、亡くなる数時間前にレモンを口にして、自然な形で
おだやかに最期を迎えていたことが この作品から伺われます。
それにしても、妻の死の瞬間をこれほどまでに描写できる
詩人の感性と観察眼はすごいですね。
おっと、ラーメンとは何の関係もない話になってしまいました。
by ももたろ