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2024年6月3日

ももたろう往診クリニックでは、岡山大学医学部から実習生を受け入れています。
実習を終えた学生さんの感想をご紹介します。

岡山大学医学部6回生 【実習期間】2024年5月 2週間

 在宅医療の現場で2週間も実習させていただくことは、私にとって初めての経験でした。お忙しい中実習を受け入れてくださったクリニックの皆様に感謝申し上げます。貴重な経験をさせていただいた中で、在宅医療のイメージが大きく変わった部分が数多くあります。
 まずは、患者さんの疾患の幅広さです。看取りも行っているクリニックと事前にお聞きして、取り扱う疾患としては末期のがんが中心かと考えておりましたが、実際は神経系の疾患も多く、様々な疾患に対応できなければならない知識が求められることが分かりました。手技についても同様で、見学させていただいた胃瘻交換、気管カニューレ交換など、思っていた以上のことが在宅医療で実施できることに大変驚きました。
 また、急性期や慢性期の病院から退院していった患者さんのその後を垣間見ることができたのも得難い経験でした。普段の実習では胃瘻や気管切開を見学できても、その後の長い間患者さんがどのように生活されるのかはあまり意識していませんでした。病院のその後という点では、中高年の小児まひの患者さんを見学したことも印象深いです。疾患を勉強するとき、教科書には小児の患者さんの症状が記載され、その後の患者さんの長い人生には焦点が当てられていません。しかし、今回の実習で退院後のケアの重要性を実感し、診察室内での症状だけを注視するのではなく、患者さんの自宅での生活を念頭に置いたフォローが必要であることを改めて感じました。
 退院カンファレンスに同席させていただいたことや、初診の患者さんのお話をお聞きしたことを通じて、医師・看護師以外の介護にかかわる医療者の仕事を見学できたことも、今回の実習で特に勉強になったことの一つです。普段利用者の家族としてはケアマネージャーさんと関わる機会はありますが、病院スタッフ・訪問看護ステーション・訪問診療クリニックとこんなに緻密に情報共有して連携されているのか、と利用者側では見えていなかった側面を見ることができて、介護サービスに携わる医療者の皆様の熱意ある連携を大変ありがたく感じました。
 また、患者さんやその介護をされているご家族から学ぶことも数多くありました。血のつながりの有無にかかわらず献身的な介護をされているご家族の様子を拝見したことが大変印象深く、自分自身も一家族として内省する場面もありました。医療を提供する側だけでなく、ご家族のご協力があってこそ、充実した在宅医療を行えることがよくわかりました。
 往診の見学以外でも、朝の挨拶で看護師さんがおっしゃっていた「普段当たり前に言っている『何か困ったことがあったらいつでも連絡してくださいね』という言葉がご家族の支えになっていることに気づいた」という言葉が胸に残っています。医療者の立場からは何度も言う機会がある言葉でも、患者さんやご家族の不安を和らげる言葉になっているということが大変意義深く感じました。
 最後になりますが、2週間の間、小森先生をはじめ、ももたろう往診クリニックの皆様にたくさんのご指導を賜りましたことを厚く御礼申し上げます。訪問診療に関わるさまざまな知識を学び、地域に密着した医療を提供できる医師になりたいという思いが一層強まりました。今回の実習で得た経験を胸に刻み、今後も励んでいく所存です。ありがとうございました。