ももたろう往診クリニックでは、岡山大学医学部から実習生を受け入れています。
実習を終えた学生さんの感想をご紹介します。

岡山大学医学部６回生　【実習期間】２０２４年４月　１週間

今回の実習で患者さんのご自宅に同行させていただいたことで、患者さんの実体験に基づいたさまざまな声をお聞きすることができました。実際の住環境を拝見した上での訴えは今まで以上に強く印象に残り、より深く個々の生活・背景というものについて考える機会となりました。医療者として患者さんの社会的背景まで考慮すべきと漠然と考えながらも、自身の生活圏とほど近い場所にどれだけ実際に目にすること・想像することがない療養環境があったかを実感し、驚愕しました。患者さんの病や治療に対する思いも実にさまざまで、家族構成や経済状況、趣向など多種多様な要因の影響を直接感じ取ることができました。個人の状況や希望に合わせた医療を提供することの困難さと重要性を改めて考えられた実習であったと感じます。
たくさんのご家庭の診療にご同行させていただく中でも、自身の状態に合わせてうまく制度等を利用することで穏やかに過ごされている方から、家族の進行していく病状を受容できず精神的に不安定になっている方など、さまざまな方からご意見や心情を伺いました。普段の大学病院の実習では、来院された方のみを対象に、短い時間での要点を絞った質問を介して情報を得なければなりません。特に問診の技術も拙い学生の身分では、こうした患者さんの実情や本音の数々の存在は訪問診療の場を実見しなければ気付くことも難しかったであろうと危機感を覚えます。この日常生活との距離の近さは在宅医療の大きな強みであり、医療者の視点でも簡単に代替できないやりがいとなるように感じました。

加えて、在宅医療という医療アクセスの選択肢についてもさらに考えを深められました。
ご家庭を訪問するにあたり、ももたろう往診クリニックを利用されている方々がなぜ自宅で過ごされることを選んだのか、将来的にどのような生活を送れるようにするのが目標なのか、といったさまざまな要素を先生方とともに掘り下げることができました。治療のゴールとなる満足のいく生活は患者さん毎に異なり、どの程度まで病状や苦痛をコントロールするべきか、どこまで介入するべきかを擦り合わせる難しさは普段の実習でも何度か身をもって体感したことがあります。ご同行させていただいた先生方の、訪問の都度患者さんやご家族と丁寧に話し合い、アドバイスや直接的な連携を介し積極的にサービスなどの調整に関わっていく真摯な姿には感銘を受けました。ももたろうの皆様はそれぞれのご家庭に対し大変深く寄り添っていらっしゃり、患者さんとご家族の心情やご負担に配慮しつつ暮らしやすい環境そのものを整えるオールラウンドな仕事は、医療提供におけるひとつの理想型であるとも思います。
また、今回の実習では外科的処置にも複数回同行させていただき、普段の実習とは違ったフィールドでの新鮮な体験ができました。在宅医療でどこまで踏み込んだ医療行為を行えるかについてはほとんど知識がありませんでしたが、用意できる道具や行える処置の多様さに驚くと同時に、患者さんが普段寝られているベッドの上でそのまま褥瘡の清浄化や胃瘻カテーテルの交換、傷の縫合まで行う多能さは大変印象に残りました。気軽な通院が難しい患者さん方を対象とする在宅医療において、分野を問わず対応できる技術がいかに重要か実感できる貴重な体験でした。通院が難しくなった場合や自宅での生活を優先したい場合でも、訪問診療・往診という専門的な医療にアクセスする場が残ることで、療養における選択肢は大きく広がっていると強く感じます。

短い期間ではありましたが、小森先生をはじめ、ももたろう往診クリニックの皆さまには多くのことをお教えいただきました。多面的な視点から医療の在り方について考察する貴重な機会となり、大変実りある実習とすることができました。5日間ありがとうございました。

◇◆◇◆◇◆◇◆ 医師募集中！◆◇◆◇◆◇◆◇
岡山市で在宅医療・訪問診療・往診に興味のある方は
訪問診療専門 ももたろう往診クリニック へ
診療見学やWEB面談も可能です
▼△▼△▼△▼△▼ 採用情報 ▼△▼△▼△▼△▼
https://momotaroclinic.jp/introduction/

#働き方改革
#Uターン
#開業
#週4日常勤　

#訪問診療
#在宅医療
#在宅ケア
#岡山市
#緩和ケア
#地域連携
#医師募集中
#緩和医療選択実習
#地域医療体験実習　https://oumed.okayama-u.ac.jp/med/student/practice/community-med/