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2024年3月29日

患者さんの意思を尊重する

ももたろう往診クリニックでは、岡山大学医学部から実習生を受け入れています。
実習を終えた学生さんの感想をご紹介します。

岡山大学医学部5回生 【実習期間】2024年3月 1週間

今回自分がももたろう往診クリニックを見学させてもらった中で患者さんは病気と様々な向き合い方をしているのだと感じた。どう治療をしていくかということも大事であるが、死期が近づいてきたときに患者さんの体にどういう変化が現れるのか、どのような経過を辿るのか、どのようなお別れをするのか、などを患者さん、ご家族が理解することで今できる最善なことは何かについて意思決定をしていく様子を見ることが出来た。今回、実習をして行く中で自分の置かれている状況を受け入れている方も多かった。自分の寿命があと何ヶ月でせん妄などの出現や、寝たきりになる可能性が高いと言われると、すごく嫌な気分になるだろう。しかし、同時に先が見通せるからこそ、体が元気なうちに旅行に行くなどの計画を立てて行動できたり、自分に起こる体の変化に悲観しすぎることなく過ごせるではないかと思う。そして、患者さんの「治療を受けなくても良い」という意思を尊重する場面が多いということも大学病院で実習してときと大きく異なっていると感じた。治療にはメリットとデメリットがあるが、それらについて説明がなされ、理解できるようならばメリット、デメリットを天秤に掛け、どちらが患者さんのQOLが上がるのかを様々な場面で考えるきっかけとなった。また、病気の残酷な一面を再確認した。先生方と一緒に見学させてもらった中で、あと数日単位と言われていた患者さんがいた。その方は疼痛コントロールが不良であり、PCAなどの処置をして、ご家族に「あと数日だと思います。楽になってもらえるよう薬を調整します」と先生は説明をした。しかし、その日の深夜に急変し、亡くなった。日中にはある程度の会話ができていた患者さんが一日持たずになくなってしまうことにショックを受けた。悪性腫瘍の病態というのは死期が近づくと急激に進行してしまうと、勉強してはいたがそれがいつ訪れるのかは予想がしづらいものであった。患者さんのご家族は説明も受けており、それなりの準備をされていたと思うが、それでも急な出来事であり、驚くことであろう。病状が安定しているからといって、もしもの時について話し合いがなされていなかった症例もあるのだろう。患者さん、ご家族は最後に何を思うのだろう。まだまだ大丈夫だと思って伝えるべきことを伝えられていない、最後の希望や死後の話について聞くことができていない、そんな状態で残された人たちは何十年も生きるのだと思うと緩和ケアやACPが患者さん、ご家族に与える影響はとても大きいものだと思う。そして、先生方がものすごく丁寧に患者さんに説明をし、意思決定を促している理由がよくわかった。「薬は飲みたくない」などのこだわりをそれぞれ持つ患者さんの話を聞くのは難しい事であろうが、患者さんの家というテリトリーの中で、一人ひとりに合った生活や治療を患者さんと一緒に考えていく訪問診療はとても興味深く、刺激的な実習であった。
一週間、実習を受け入れてくださり、ありがとうございました。



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